アルテミシニン誘導体は、抗マラリア薬として長く使用され、安全性も充分に検証された薬で、古くから52種類の病気に薬効があるともいわれてきました。この10年においては、海外で制がん作用のある薬剤として用いられてきた実績があります。作用メカニズムは、フリーラジカルの発生によるがん細胞の侵害と考えられています。
本体はアルテミシニン誘導体の「Artesunate(アルテスネイト)」という物質で、この物質は鉄イオンと反応してフリーラジカルを産生します。がん細胞は、トランスフェリンレセプターを介したメカニズムで鉄を多くむため、がん細胞内には鉄イオンが多く含まれます。アルテスネイトは、鉄イオンと反応してフリーラジカルを発生するため、がん細胞が選択的に傷害を受けることになるのです。
正常細胞は鉄をあまり含んでいませんのでがん細胞が比較的特異的に障害されます。また、がん細胞はSODやカタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼなどの抗酸化酵素の量が少ないので、よけいにフリーラジカルに傷害されます。
アルテミシニンには血管新生阻害作用があることも報告されています。アルテミシニンによるがん治療はまだ研究段階ですが、すでに臨床例での検討も行われており、有効性が報告され ています。副作用が少ないのも特徴です。循環血液中がん細胞検査(CTC)でも各種がんに有効率の高い薬剤です。さらに、アルテミシンンはほとんど耐性のメカニズムを引き起こさないと言われており、長期にわたって投与が可能です。
副作用
嘔気・嘔吐・アレルギー反応・溶血が報告されています。
費用
点滴
体重により(最大1回500mg)1回 24,000〜32,000円/10回1セット/所要時間60分程度/頻度週1-2回/承諾書必要
*取り寄せに1ヶ月前後かかります。
内服
アルテミシニンエマルジョン 1日4ml程度服用で1か月分15,000円
*取り寄せに1ヶ月前後かかります。